中道左派になりたい

加藤高明伯「政党なるものは政権争奪の機関ではない。野にあっては、政府が過に陥ろうとするのを警告・匡救し、一旦大命を拝すれば、或いは自分に不便を感ずる事があっても、起って平素の主張を実現する。之が政党の使命であって、その国家に尽す道は、野にあると朝にあるとに依って異なる道理はない」

【公論】二種類の二大政党制の特長

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↑戦前における二大政党制を成立させた影の功労者、元老の西園寺公望公。


こんにちは、暑い日が続きますね。こんな暑い日にはクーラーが効いた部屋にこもって思考を深めてみてはいかがでしょうか。


さて、前置きは置いておきまして、今回のトピックは【二種類の二大政党制】となります。そもそも二大政党とは?二大政党制について、なぜ語るのよ?その理由は?というあなたは、以下の記事をお読み下さい。

【公論】自分が二大政党制を理想とする理由3つ
https://by-center-left.hatenablog.com/entry/2018/08/04/025459


さて、いよいよ本題、二種類の二大政党制というものについて考えてゆきます。世間において二大政党制について語られることは少なくはありませんが、どうにも【二大政党制】という大枠で語られる場合が多いように思います。ということで、今回自分は、その二大政党制を以下の二種類に分類しました。


①分断型二大政党制
その名の如く、【分断】を是とする二大政党制。簡単に言うなれば、党派の違いを認めない、という考え方のもとに形成される二大政党制を、便宜的にこのように呼称します。

②選択型二大政党制
その名の如く、【選択】に重点を置いた二大政党制。簡単に言うなれば、党派の違いを受けいれる、という考え方のもとに形成される二大政党制を、便宜的にこのように呼称します。


さて、このようなところでしょうか、ではこの二つの二大政党制の違いをこれから見てゆきます。

まさしくその違いとは、
党派が【目的】であるか【手段】であるか
ということです。

【①分断型二大政党制】において、党派とは【目的】です。極端に言えば自党派を絶対正義とし、敵党派を絶対悪とするような考えです。自党派の目先の利益を優先し、敵党派の目先の不利益を尊ぶという感じでしょうか。その点から【①分断型二大政党制】においては、しばしば党派が【目的】と化します。その結果として党派間での【分断】が起きるわけです。

具体的には、
・党派の違いは認めない
・自党派対敵党派、という考え方
・自党派というだけで賛同し、敵党派というだけで否定を行う。

などの特長が見られます。



【②選択型二大政党制】においては、党派とは【手段】です。極端に言えば、自党派に固執することなく、時には敵党派にさえも賛同します。自党派の目先の利益を顧みず、時には敵党派の目先の利益になる行為さえ厭わず、という感じでしょうか。その点から、【②選択型二大政党制】においては、しばしば党派が【手段】と化します。その結果として、党派を【選択】する余地が生じます。

具体的には、
・党派の違いを受けいれる
・自党派と敵党派で手を携えていくという考え方
・自党派というだけで賛同することはなく、敵党派というだけで否定を行わない

などの特長が上げられます。


さて、これらが二種類の二大政党制の違いとなります、少しでもご理解頂けたならば幸いです。次回以降の記事では、それぞれの二大政党制がもたらす政治的な効果について掘り下げてゆこうと思います、とりあえず今回は、ここらへんで失礼致します。