中道左派になりたい

加藤高明伯「政党なるものは政権争奪の機関ではない。野にあっては、政府が過に陥ろうとするのを警告・匡救し、一旦大命を拝すれば、或いは自分に不便を感ずる事があっても、起って平素の主張を実現する。之が政党の使命であって、その国家に尽す道は、野にあると朝にあるとに依って異なる道理はない」

【政権構想】国民民主党の未来像

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こんにちは。今回は、私の思い描く国民民主党の政権構想について記事にしたいと思います。国民民主周辺があわただしく、良いきっかけかなあと思いました。いま→過去→未来という流れで追っていきたいと思います。一国民民主支持者の戯言だと思って、お読みくださると幸いです。

①いまの国民民主の現実的な二面
まず、いまの国民民主を俯瞰したいと思います。



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1.保守政党としての国民民主党
国民民主には保守政党としての一面があります。参院選、国民民主は惨敗したとも言われますが、低支持率だったことから見れば、必ずしも敗北したとも言えません。確かに、総合的に見れば改選議席は微減でした(改選前8→改選後6)。しかし、選挙区では前職の議席を手堅く固めています。この強さとはまさに、保守政党としての側面が効能を発揮した部分があるのではないかと思います。これは間違いなく、国民民主党の強みだと感じます。



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2.改革政党としての国民民主党
国民民主には、改革政党という一面もあります。しかし、国民民主が改革政党であるというイメージは一般には弱いかもしれません。あらゆる原因はあると思いますが、野党共闘と肩を並べていたり、そもそも国民民主の名前自体が広く知られていないことなどが起因していると、私は見ております。いずれにいたしましても、改革政党としての国民民主は、国政のなかには根付いていないのが実情かと思います。それが都市部での票の弱さでもあると、私は見ております。これは国民民主の今後の課題であると思います。

以上二点が、いまの国民民主の姿だと思います。次は過去の反省を見ていきたいと思います。




②過去の希望の党の反省を生かす



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2017年の衆院選のおりに颯爽と現れた希望の党、いまやその名は聞きませんね。小池知事が作った希望の党は、リベラル排除発言と共に風が弱くなり、立憲民主躍進の目を作ってしまった結果、あえなく惨敗してしまったというのが一般的な見方かと思いますが、私は別の視点から、希望の党の敗因を見ていきたいと思います。未来の政権交代に向けた反省として。そもそも、なぜ希望の党の話をするのか?それは希望の党が国民民主党の前身であり、私の考える理想の枠組みに比較的近いからです。この希望の党をベースに再構築して、政権構想をアップデートするのが、今回の主旨となります。

では、始めます。
主に三点あります。順に書いていきます。

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1.首班候補の不在
様々な理由があると思いますが、私はこれが一番大きいと思います。なんだかんだで、小池代表は衆院選に出馬しませんでした。結果として、政権交代のビジョンを示し得なかったと思います。実際、政権選挙である衆院選で、首班候補すら曖昧な政党に積極的に投票しようとは思わないのではないでしょうか。



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2.保守をベースとしたイデオロギー的な枠組みであったこと
これも小さくないと思います。希望の党、保守を志向するばかりに、ウィングの狭さがあったように思います。ウィングが狭いことがなにを意味するか、それは人材の幅も狭いことにあります。ウィングが狭いならば、当然、考えが片寄った人々が集まりやすくなります。これでは、人材の確保などできるはずはありません。有能な人材に、保守もリベラルもないのですから。保守に拘れば、保守の有能な人材と、保守の無能な人材、それしか確保できません。それゆえに希望の党は、政権を担うに足る人材の厚みを示すことができなかったのだと感じます。



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3.風頼りゆえの足腰の弱さ
これも起因していると思います。希望の党は急ごしらえゆえ、組織としての体裁がなかったかと思います。政権政党とは政治集団であるまえに、一組織であらねばなりません。組織すら成り立たない政党に政権を任せようとはならないと思いますし、組織的、戦略的な選挙戦はし難いかと思います。



③みらいの国民民主党
さて、これらのことを踏まえた上で、私が構想をする、国民民主の政権構想を書き連ねたいと思います。この概要を三点に分けて書いていきます。



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1.あくまでも中道の枠組み
私の考える国民民主のあるべき姿とは、中道であることです。保守政党でもなく、革新政党でもない、保守も革新も包摂する中道の連合です。これは希望の党の反省を踏まえて、人材の厚みを持たせる意味合いがありますし、それに加えて、保守、革新の両方にある既成政党への飽きの感情を、拾う意味合いがあります。さらに、かの自民党もまた保守から革新までを包摂する中道政党です。これに対して保守だの、革新だのといったイデオロギーの一本槍をもってぶつかったところで、さながらヌエのように飲み込まれるのがオチです。自民党はいわば、最強の中道政党だと思います。しかし、その自民党でさえ拾いきれない声がある。そこがまさに付け目です。この老舗の中道連合は、老練であるがゆえに、若さがありません。ならばこの若さこそが対立軸となります。老舗の中道連合たる自由民主党に対して、若き中道連合たる国民民主が向かう、それこそが私の思い描く、理想の対立軸となります。この構図をもってして、国民民主が野党の核となるのです。



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2.政党のまえに、組織であれ
この若き中道連合構想、実現するために最も肝要なのが、組織としての強さだと思います。かの民主党政権、結局は内紛でダメになりました。中道を掲げ、広い人材を包摂するならば、まずは組織をしっかりせねばならないと思います。違う意見が合っても、民主的プロセスを経て、最終的には党一丸となる。党内の対立軸が分裂の理由にはならないこと、これが大事だと思います。異見があるだけで党が割れる政党に、中道を体現することは不可能ですし、なにより、そんな政党では安定した政権運営は難しい。政党の前に、民主的にしっかりした組織を作らねば、政権政党を作ることはできないと思います。



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3.玉木雄一郎代表を首班候補に据える
以上を踏まえて、この中道連合の頭には玉木雄一郎代表を据えます。玉木雄一郎という政治家は、非常にバランス感覚のある政治家です。土着の保守を自称しながらも、リベラル的な、進歩的な感覚も持ち得る方です。かつ、人当たりがかなり良いのです。広い考えを包摂するならば、多くの人に好かれなければ始まりません。まず、玉木雄一郎代表はその最低条件を満たしています。八方美人でいいのです。むしろ、中道の枠組みの頭は八方美人でなくてはなりません。そして、ただの中道ではなく、若き中道である必要があります。玉木雄一郎代表は国政政党の代表としてはかなりお若く、かつ清潔感のある容姿や、品格ある振る舞いなども合わせて、そのシンボルに相応しいと思います。政治的スタンスと、人間的な部分、その両面から見て、若き中道連合の首班候補は、玉木雄一郎代表であるべきだと、そう思います。さあ、つくろう、新しい答え。



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以上が、私の思い描く政権構想です。一つの意見としてお考えいただけると幸いです。読んでいただきまして、ありがとうございました。